宅建の過去問は、たくさん解けばよいわけではありません。8月から始めるなら、まずは比較的新しい年度の問題で本試験の形式と自分の弱点を知り、間違えた分野を分野別に戻って復習する流れが現実的です。「何年分」「何周」という数字に正解があるように見えますが、これは学習経験、残り日数、正答の理由を説明できるかで変わります。本ページの年数・周回数は、公式の基準ではなく、残り期間で学習を組み立てるための目安です。
2026年度の試験概要はRETIOの宅建試験ページで、公開済みの問題と正解番号は公式の過去問ページで確認できます。試験に近い時間感覚をつかむには年度別、苦手を直すには分野別というように、二つを役割で使い分けます。
年度別と分野別は目的が違う
| 解き方 | 向いている場面 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 年度別 | 学習を一巡した後、または現在地を知りたいとき | 通常50問(登録講習修了者は45問)を通して解く体力、時間配分、科目ごとの失点 |
| 分野別 | 間違えた理由を直したいとき | 同じ論点を問われ方が変わっても判断できるか |
年度別だけを続けると、宅建業法の同じ論点で何度も迷っていることに気づきにくくなります。反対に分野別だけでは、長い問題文を読み、本番と同じ問数の中で判断する感覚が育ちません。年度別で失点を見つけ、分野別で理由を直し、もう一度年度別で確かめる往復が重要です。
何年分を使うか:8月開始の目安
最初から古い年度まで広げる必要はありません。8月に学習を始める場合は、まず直近の年度を優先し、解説を読んでも判断の根拠が分からない分野を洗い出します。その後、同じ論点を分野別で解き直し、9月には複数の年度を時間を測って解く形に進めます。
目安として、最初に数年度分へ集中し、復習が回る範囲で追加する方が、解いた年度を増やすだけより有効です。各年度について、正答数だけでなく「知識不足」「選択肢の読み違い」「迷って正解」を残してください。復習できない量まで増やすと、過去問は実力確認ではなく消化作業になります。
周回ごとに目的を変える
| 周回 | 目的 | 解答後にすること |
|---|---|---|
| 1周目 | 問われ方と弱点を知る | 正誤だけで終えず、迷った選択肢にも印を付ける |
| 2周目 | 間違えた理由を解消する | 解説を自分の言葉で短く説明し、分野別問題に戻る |
| 3周目以降 | 本番で再現できるか確かめる | 時間を意識し、迷う問題を保留する順番も練習する |
3周が必要な人もいれば、同じ問題を繰り返す前に別年度へ進む方がよい人もいます。正答していても理由を説明できないなら、まだ復習対象です。反対に根拠を持って判断できる問題を何度も解くより、迷った問題に時間を使いましょう。周回数は合格を保証するものではありません。
8月からの順番
8月上旬は、宅建業法を中心に各科目の問題へ触れ、分からない論点を集めます。中旬から下旬は、宅建業法、法令上の制限、権利関係、税・その他の順に、失点が多い分野を分野別で復習します。9月は年度別演習と復習を往復し、10月は新しい問題集を増やさず、誤答と数字・制度の確認を優先します。8月開始の全体像は、8月から宅建を目指す学習計画も参考にしてください。
年度別演習に慣れてきたら、点数だけでなく時間配分と誤答理由も確認します。模試で時間配分を確認する方法も使い、本番形式で見つかった弱点を次の分野別復習へ戻しましょう。
古い問題を使うときの注意
過去問は重要な教材ですが、法改正や制度変更により、そのまま現在のルールとして扱えないことがあります。RETIOの公式過去問ページも、過去の問題が現在の法律と一致しない場合があると注意を促しています。古い年度の選択肢で疑問が残ったときは、解説の改訂日だけでなく、現行法令と最新教材を確認してください。旧問の答えを丸暗記するのではなく、「現在の制度ではどう確認するか」を一度立ち止まって考えることが大切です。
どの年度から始めるべきか迷うなら、先に短い問題で現在地を確認しましょう。苦手科目が分かれば、年度別から入るか分野別から入るかを決めやすくなります。15問で現在地を確認する。


