1988年度 宅建士試験 問12
居住の用に供する建物の賃貸借に関する次の記述のうち、借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
1賃貸借期間が1年未満の契約は、常に無効である。
2期間の定めのない賃貸借契約を解約する場合には、賃貸人は、3月前に解約の申入れをすればよい。
3賃借人が死亡した場合において、その相続人が存在しないときは、常に賃借人の権利義務は消滅する。
4建物の賃貸借は、建物の引渡しを受ければ、第三者に対抗することができる。
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。借地借家法第29条第1項により、期間を1年未満とする建物の賃貸借は「期間の定めがない建物の賃貸借」とみなされます。契約自体が「無効」になるわけではありません。なお、定期建物賃貸借契約(第38条)においては、1年未満の期間を定めても有効となります。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。期間の定めのない賃貸借契約において、賃貸人が解約の申入れをする場合、借地借家法第27条第1項により、解約の申入れの日から「6月」を経過することによって終了します。「3月」ではありません。また、賃貸人からの解約には正当事由(第28条)も必要です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。借地借家法第36条第1項により、居住用建物の賃借人が相続人なしに死亡した場合において、事実上夫婦または養親子と同様の関係にあった同居者(内縁の配偶者など)がいるときは、その同居者が賃借人の権利義務を承継します。したがって、相続人がいないからといって「常に」権利義務が消滅するわけではありません。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。借地借家法第31条第1項により、建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができます。これを「引渡しによる対抗力」と呼びます。</p>
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