1988年度 宅建士試験 問38
正解:2
解説
<p><strong>【この問題について】</strong>本問は出題当時(1988年)の法令に基づく問題です。その後の法改正により、<strong>現行法では正解となる選択肢が存在しません</strong>。また、出題当時の免許権者である「建設大臣」は、現在は「国土交通大臣」にあたります。以下の各選択肢の解説では、出題当時の法令を基準に正誤を判定したうえで、現行法との相違点を併記しています。</p>
<p><strong>選択肢1:</strong>選択肢1は誤りです。宅地建物取引業者は、営業保証金を「建設大臣(現・国土交通大臣)が指定する供託所」ではなく、「主たる事務所の最寄りの供託所」に供託しなければなりません(宅地建物取引業法25条1項)。供託書の写しを添付して免許権者に届け出るという手順は正しいですが、供託先の規定が誤っています。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>選択肢2は正しいです(出題当時の法令による)。宅地建物取引業者の「役員(監査役を含む)」の氏名や住所に変更があった場合、免許権者(本問では建設大臣=現・国土交通大臣)に対して変更の届出を行う必要がありました。<br>なお、<strong>現行法では本肢は成立しません</strong>。現行の宅地建物取引業法では、法人の役員について免許申請書の記載事項とされているのは「氏名」のみで「住所」は含まれず(同法4条1項2号)、変更の届出の対象も同法4条1項1号から5号までに限られるため、そもそも「監査役の住所変更」を届け出る義務自体が存在しません。また、変更の届出の期限も「2週間以内」ではなく「30日以内」です(同法9条)。本問は、この改正前の法令を前提とした出題です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>選択肢3は誤りです。新たに就任した取締役(役員)が、不正な手段により免許を受けたことで免許を取り消され、その取消しから5年を経過していない場合、その役員は欠格事由に該当します(宅地建物取引業法5条1項)。この場合、免許権者は業務停止処分ではなく、必ず免許を取り消さなければならない「必要的免許取消処分」を下すことになります(宅地建物取引業法66条1項1号)。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>選択肢4は誤りです。二以上の都道府県に事務所を置いていた業者が一の都道府県のみに事務所を有することとなった場合、いわゆる「免許換え」の申請が必要となります。この際、従前の免許(建設大臣=現・国土交通大臣の免許)が効力を失うのは、「乙県知事が免許申請書を受理したとき」ではなく、「乙県知事から新たな免許を受けたとき」です(宅地建物取引業法7条2項・1項)。</p>
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