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権利関係

1988年度 宅建士試験 問6

買主かいぬし A は, 売主うりぬし B と土地とち売買契約ばいばいけいやく締結ていけつし, 手付てつけ交付こうふしたが, 手付てつけについて, AB かん別段べつだんさだめをしていない。この場合ばあい, 民法みんぽう規定きていおよ判例はんれいによれば, つぎ記述きじゅつのうちただしいものはどれか。
1B は, 手付の倍額を償還すれば, いつでも契約を解除することができる。
2A は, B の債務不履行を理由に契約を解除したときは, 損害賠償を請求することができるが, その額は手付の倍額である。
3A は, B が契約の履行に着手するまでは, 手付を放棄して契約を解除することができる。
4A は, 自ら契約の履行に着手しているときは, 手付を放棄して契約を解除することはできない。

正解:3

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。民法第557条1項によれば、手付による解除ができるのは「相手方が契約の履行に着手した」時までです。したがって、売主Bは相手方である買主Aが履行に着手した後は、手付の倍額を償還しても契約を解除することはできません。「いつでも」解除できるとする本肢は誤りです。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。本問の手付は「解約手付」とみなされますが、相手方の債務不履行を理由とする解除は、手付による解除(手付解約)とは別個のものです。債務不履行による解除の場合、損害賠償の額は実際の損害額に基づいて算定されるのが原則であり、当然に「手付の倍額」となるわけではありません。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。民法第557条1項により、買主は、相手方である売主Bが「契約の履行に着手するまで」の間は、交付した手付を放棄することによって契約を解除することができます。これが解約手付の性質です。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>誤り。民法第557条1項は「相手方が履行に着手した後は、この限りでない」と規定しています。判例によれば、自らが履行に着手していても、相手方が履行に着手していないのであれば、手付を放棄して契約を解除することが可能です。したがって、「自ら履行に着手しているときは解除できない」とする本肢は誤りです。</p>

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