1989年度 宅建士試験 問5
正解:1
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。根抵当権は、元本の確定前においては、民法376条1項に規定する抵当権の処分(転抵当、抵当権の譲渡・放棄、順位の譲渡・放棄)をすることができません(民法398条の11第1項本文)。したがって、元本確定前には順位を譲渡することはできません。ただし、例外としてその根抵当権を他の債権の担保とすること(転根抵当)は認められています(同項但書)。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。根抵当権の「担保すべき債権の範囲」や「債務者」の変更は、元本の確定前であれば、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得る必要はありません(民法398条の4第1項、2項)。これは、極度額の範囲内であれば後順位者に実質的な不利益を与えないためです。ただし、元本の確定前に登記をしなければ、変更しなかったものとみなされます(同条3項)。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。元本の確定前においては、根抵当権者は「根抵当権設定者の承諾」を得ることで、根抵当権を譲り渡す(全部譲渡)ことや、一部譲渡(譲受人と根抵当権を共有すること)をすることができます(民法398条の12第1項、398条の13)。元本確定前は被担保債権が特定されていないため、設定者の承諾が要件となっています。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。根抵当権の「極度額の変更」は、利害関係を有する者(後順位抵当権者など)の承諾を得ることで行うことができます(民法398条の5)。この極度額の変更については、元本の確定前であるか後であるかを問わず、利害関係人の承諾があればいつでも可能です。</p>
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