1990年度 宅建士試験 問6
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。抵当権が設定されていること自体は、直ちに売買契約を解除できる理由にはなりません。売主が抵当権を抹消して完全な所有権を移転する義務(契約上の義務)を履行できない場合(債務不履行)や、実際に抵当権が実行されて買主が所有権を失った場合にはじめて、買主は契約の解除を検討できます。単に「抵当権があることを知らなかった」という事実だけでは解除は認められません。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。民法第577条第1項により、買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は抵当権消滅請求(旧法での「滌除」に相当)の手続きが終わるまで、その代金の支払を拒むことができます。これは買主が将来所有権を失うリスクから保護するための規定です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。抵当権者が抵当不動産の売却によって売主が取得する「代金債権」から優先的に弁済を受けるためには、物上代位(民法第304条、第372条)の規定に基づき、その代金が買主から売主に支払われる前に「差押え」をする必要があります。差押えをしなければ、他の一般債権者に優先して弁済を受けることはできません。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。買主Aが抵当権の実行を免れるために債務を弁済した場合(第三者弁済)、売主Bに対しては民法第570条に基づき、支出した費用の償還(支払い)を請求することができます。また、債務者Dに対しては、弁済による代位の規定により、Dが負っていた債務について求償権を行使(支払いを請求)することが可能です。</p>
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