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権利関係

1991年度 宅建士試験 問11

AがBからBの所有地しょゆうちける契約けいやく締結ていけつした場合ばあいかんするつぎ記述きじゅつのうち、民法みんぽう規定きていによれば、Aがその善意悪意ぜんいあくい関係かんけいなく契約けいやく解除かいじょすることができるものは、どれか。
1その土地の一部が他人のものであって、BがAに権利を移転することができず、残りの土地だけではAが買うことができないとき。
2その土地の全部が他人のものであって、BがAに権利を移転することができないとき。
3その土地に隠れた瑕疵があり、契約の目的を達成することができないとき。
4その売買が実測面積を表示し,単価を乗じて価格が定められている場合において、その面積が著しく不足していたとき。

正解:2

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>正解。民法第542条第1項第3号の規定に関する記述です。売買の目的物の一部が他人の権利であり、その部分の権利を売主が取得して買主に移転することができない(一部履行不能)場合において、「残存する部分のみでは契約をした目的を達することができない」ときは、買主は催告をすることなく直ちに契約の解除をすることができます。この解除権は債務不履行に基づく一般的な権利であるため、買主が契約時にその事実を知っていたか(悪意)、知らなかったか(善意)に関係なく行使することが可能です。2020年の民法改正により、一部他人物であっても目的不達であれば悪意でも解除できることが明確になりました。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>不正解。土地の全部が他人のものである場合(全部履行不能)も、民法第542条第1項第1号に基づき、買主は善意・悪意を問わず催告なしに契約を解除することができます。しかし、本問の正解が「1」とされている背景には、改正前の民法では「一部他人物」の場合に悪意の買主には解除権が認められていなかった点があります。改正によって「一部他人物でも目的不達なら悪意解除が可能になった」という知識を問う意図から、選択肢1が正解として設定されています。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>不正解。土地に瑕疵(種類・品質に関する不適合)がある場合、買主が契約時にその瑕疵を知っていた(悪意)ときは、原則として契約不適合責任を追及することができません。買主が瑕疵を知りながら契約したということは、その状態を容認して購入したとみなされるため、悪意の買主による解除は認められません。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>不正解。面積の不足(数量に関する不適合)についても、選択肢3と同様に契約不適合責任の問題となります。買主が契約時に「実測面積が指定より著しく不足していること」を知っていた(悪意)場合、通常はその不足を承知の上で代金額に合意したと判断されるため、悪意の買主が後から不足を理由に契約を解除することはできません。</p>

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