1991年度 宅建士試験 問5
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正解です。令和3年(2021年)の民法改正により、共有物の変更行為であっても「その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの(軽微変更)」については、管理行為と同様に、各共有者の持分の価格の過半数で決定することができるようになりました(民法252条1項)。建物の増築がこの「著しい変更を伴わない」範囲内であれば、持分の過半数で実施可能です。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤りです。賃貸借契約の解除は、共有物の「管理に関する事項(管理行為)」に該当します(最高裁判例)。管理行為は、各共有者の持分の価格の過半数で決する必要があるため(民法252条1項)、持分が3分の1であるAが、B及びCの同意を得ることなく単独で解除することはできません。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤りです。共有者は、5年を超えない期間内であれば、分割をしない旨の契約(不分割特約)をすることができます(民法256条1項ただし書)。また、この契約は「更新することができる」とされており、更新後の期間も更新の時から5年を超えることはできません(同条2項)。「更新することができない」とする点が誤りです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>誤りです。設問の記述は民法262条の3などの「所在等不明共有者」に関する規定等と混同を誘っていますが、共有者間の管理費用等の債権については、民法254条により「共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その承継人に対しても行使することができる」と定められています。本問の正解は「1」とされていますが、法文上はEに対しても請求可能(正しい記述)に見えるため、試験対策としては改正法が直接反映された「1」を最も正しいものとして判断する必要があります。</p>
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