宅建合格ナビ2026
権利関係

1993年度 宅建士試験 問11

平成5年10月AがBのために新たに借地権を設定した場合に関する次の 記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1借地権の存続期間は、契約で25年と定めようと、35年と定めようと、いずれ の場合も30年となる。
2「期間満了の際、AがBに対し相当の一定額の交付さえ行えば、Aは更新を 拒絶できる」と特約しても、その特約は、無効である。
3「地代の増減は、A・Bの協議によって定める」と約定した場合、Aは、協 議を尽くさなければ、地代の増減を請求することはできない。
4「借地権の設定から30年経過後に、AがBの建物を時価で買い取り、契約は 更新しない」と特約しても、その特約は、無効である。

正解:2

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。借地借家法第3条により、借地権の存続期間を契約で定める場合、最短でも30年としなければなりません。30年より短い期間(25年)を定めた場合は、同条により「30年」となりますが、30年より長い期間(35年)を定めた場合は、その「35年」という期間が有効となります。したがって、「いずれの場合も30年となる」とする本肢は誤りです。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。借地契約の更新を拒絶するためには、借地借家法第6条に規定される「正当事由」が必要です。立退料(相当の一定額の交付)は正当事由を補完する一つの要素に過ぎず、あらかじめ「金銭を支払えば正当事由がなくても更新を拒絶できる」とする特約は、借地権者に不利なものとして、同法第9条(強行規定)により無効となります。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。借地借家法第11条に基づく地代等増減請求権は、当事者の一方的な意思表示によって効果が生じる「形成権」とされています。判例によれば、「協議によって定める」という約定があっても、それは増減請求権の行使に先立って協議をすることを期待する趣旨に過ぎず、協議が調わない場合に直ちに増減請求を行うことを妨げるものではないとされています。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>誤り。借地借家法第24条第1項では、借地権を消滅させるため、設定後30年以上経過した日に地上の建物を借地権設定者に相当の対価で譲渡する旨を定める「建物譲渡特約付借地権」を認めています。この特約を設けた場合、建物が譲渡された時点で借地権は消滅し、契約の更新もなされません。したがって、この特約は有効であり、「無効である」とする本肢は誤りです。</p>

同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら

無料登録してすべての過去問を解く