1994年度 宅建士試験 問11
正解:2
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>不正解です。建物の譲渡が「売買(任意譲渡)」による場合、裁判所に対して「賃借権譲渡の承諾に代わる許可」を申し立てることができるのは、譲渡人である借地権者(A)に限られます(借地借家法19条1項)。譲受人である第三者(C)から申し立てることはできません。また、この申立ては「あらかじめ(譲渡する前)」に行う必要があるため、譲渡後にCが登記を備えた後で申し立てることはできません。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>正解です。建物の取得が「競売や公売」によるものであるときは、取得した第三者(C)が自ら、裁判所に対して「借地権設定者の承諾に代わる許可」の申立てをすることができます(借地借家法20条1項)。この申立ては、建物の代金を支払った後「2月以内」に限り行うことができます(同条3項)。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>不正解です。借地上の建物が第三者に譲渡された際、賃貸人が賃借権の譲渡を承諾しないときは、譲受人(C)は賃貸人(B)に対して建物を「時価」で買い取るよう請求することができます(建物買取請求権、借地借家法14条)。しかし、この買取価格である「時価」とは、建物が場所的利益を含んだ状態で現に存立する価格を指しますが、選択肢にあるように「借地権の価額を加算する」といった合算による算出方法が法律で規定されているわけではありません。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>不正解です。Cが建物買取請求権を行使した場合、代金の支払いを受けるまで建物の引渡しを拒むこと(留置権の行使)ができますが、その間も継続して建物を使用している場合は、土地を占有して利益を得ていることになります。判例によれば、この占有による地代相当額については、土地所有者(B)に対して不当利得として返還しなければならないとされています。</p>
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