1998年度 宅建士試験 問32
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>不適切です。宅地建物取引業者Aの免許権者である甲県知事は、Aに対して業務の停止を命ずることができますが、広告に関する事務を行った宅地建物取引士に対して指示処分を行うには、その事務が「宅地建物取引士として行う事務」に関し不正・不当な行為(法68条1項3号)に該当する必要があります。通常の広告作成事務は取引士のみが行える事務ではないため、原則として取引士個人の処分対象にはなりません。また、指示処分ができるのは、その取引士の「登録をしている知事」または「業務が行われた場所の知事」であり、甲県知事が当然に指示できるわけではありません。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>不適切です。宅地建物取引業法において、他の知事の免許を受けた業者が自県の区域内で違反行為をした場合に、免許権者へ通知する規定(法70条3項等)は存在しますが、「2週間以内」という具体的な期間や、「違反している疑いがある場合」に通知を義務付ける規定は存在しません。行政庁間の通知は一般に「遅滞なく」行われるものとされています。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>不適切です。行政手続法および宅地建物取引業法(法16条の15第1項準用)に基づき、業務の停止を命ずる処分は「聴聞」の手続きを行わなければならない不利益処分に該当します。「弁明の機会の付与」は、指示処分などのより軽微な処分を行う際の手続きであり、業務停止処分の手続きとしては不適切です。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しいです。宅地建物取引業法第66条第1項第9号の規定により、免許権者以外の都道府県知事(本肢では乙県知事)から業務停止処分を下された業者が、その業務停止処分に違反したときは、免許権者(本肢では甲県知事)はその免許を取り消さなければなりません(必要的免許取消事由)。</p>
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