宅建合格ナビ2026
宅建業法

1998年度 宅建士試験 問43

宅地建物取引業者Aが、宅地の所有者Bから定期借地権(借地借家法第 22 条)の設定を受けてその宅地に建物を建築し、Bの承諾を得て定期借地権付きで建 物をCに売却する契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法 の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において,「37条書面」とは、 同法第37条の規定に基づく契約の内容を記載した書面をいうものとする。
1Aは、Cに対し、取引主任者をして、建物の敷地に関する権利が定期借地権 である旨を記載した37条書面を交付して説明をさせなければならない。
2Aは、当該契約を締結する時に建物の完成時期が確定していない場合でCの 了解を得たとき,37条書面に建物の引渡しの時期を記載する必要はない。
3Aは、37条書面に、定期借地権の存続期間終了時における建物の取壊しに関 する事項の内容を記載しなければならない。
4Aは、取引主任者をして37条書面に記名押印させなければならず、これに違 反したときは、指示処分を受けるほか、罰金に処せられることがある。

正解:4

法改正ポイント — 答えが「変わった」重要問題

出題当時(1998年)

肢4 が正解 ✓

現在(本試験の法令)

肢4 は不正解 ✗

2022-05-18 2022年 宅建業法改正(デジタル社会形成整備法)

何が変わった:37条書面への宅地建物取引士の押印義務が廃止され、記名のみで足りることになりました(あわせて「取引主任者」は「宅地建物取引士」へ名称変更)。

この問題への影響:肢4は「取引主任者をして37条書面に記名押印させなければならない」としていますが、押印を不要とする現行法では正しくありません。

💡 法改正は本試験の頻出得点源です。「昔と今の違い」を押さえると差がつきます。

解説

不適切です。37条書面(契約書面)において、宅地建物取引士が行わなければならないのは「記名」であり、書面を交付して「説明」をさせる義務はありません。重要事項の説明義務があるのは、契約締結前に行う35条書面(重要事項説明書)の交付時です。また、37条書面の「交付」自体は宅地建物取引士以外の従業員が行っても法的に問題ありません。

不適切です。宅建業法37条1項4号により、「宅地又は建物の引渡しの時期」は、いかなる場合でも省略することができない「必要的記載事項」とされています。たとえ建物の完成時期が確定していなかったり、買主の了解を得ていたりする場合であっても、記載を省略することは認められません。

不適切です。定期借地権の存続期間終了時における「建物の取壊しに関する事項」の内容は、宅建業法35条1項に基づく重要事項説明の対象(借地借家法22条等の定めがある場合)ですが、37条書面の記載事項(必要的記載事項・任意的記載事項のいずれも)には含まれていません。

正しいです。宅地建物取引業者は、37条書面を作成したときは、宅地建物取引士に記名(法改正前は記名押印)をさせなければなりません(宅建業法37条3項)。この規定に違反した宅地建物取引業者は、監督処分の対象として「指示処分」を受ける可能性があるほか(同法65条1項)、罰則として「50万円以下の罰金」に処せられることがあります(同法82条2号)。

同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら

無料登録してすべての過去問を解く