1999年度 宅建士試験 問33
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>本肢の定めは、買主に有利な特約であるため有効です。宅建業法39条2項・3項では、宅建業者が自ら売主となる場合、売主が手付の倍額(本問では800万円)を償還して契約解除できるとしていますが、これより買主に不利な特約は無効となります。本肢では、売主Aが「1,000万円」という倍額以上の額を支払わないと解除できないとしているため、買主にとって有利(解約されにくい、または解約された際にもらえる額が多い)であり、この特約は有効です。したがって「無効である」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>本肢の定めは有効です。宅建業法40条では、契約不適合責任(瑕疵担保責任)に関し、民法の規定よりも買主に不利な特約を禁止していますが、その例外として「通知期間を引渡しの日から2年以上とするもの」は有効としています。また、解除の要件を「契約をした目的を達成できないときに限る」とするのは、当時の民法の規定と同様の内容であり、買主に不利とは言えないため、この特約は有効です。したがって「無効である」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>本肢の定めは有効です。宅建業法40条は、民法よりも買主に不利な特約を無効としていますが、民法の原則においても、買主が契約時に知っていた瑕疵(契約不適合)については、その内容を承知して契約したものとみなされ、売主は責任を負わないのが一般的です。したがって、買主が知っていた瑕疵について責任を負わないとする特約は、買主に不当に不利なものとは言えず有効です。したがって「無効である」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>本肢の記述が正解です。宅建業法38条では、宅建業者が自ら売主となる宅地の売買契約において、債務不履行による損害賠償額の予定及び違約金の合計額は「代金の額の10分の2(20%)」を超えてはならないと定めています。これを超える額を定めた場合、その超える部分についてのみ無効となります。本問では代金4,000万円の20%である「800万円」が上限となるため、合計額を3割(1,200万円)とする定めは、800万円を超える部分について無効となります。</p>
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