1999年度 宅建士試験 問7
正解:2
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。無権代理行為(本件の売却行為)について、本人はこれを追認することができます。民法第113条第2項により、追認の意思表示は無権代理人(B)に対しても相手方(C)に対しても行うことができるとされているため、本人Aは直接Cに対して追認の意思表示をすることが可能です。追認がなされると、契約は最初から有効であったものとして扱われます(民法第116条)。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。無権代理の相手方は、本人に対して相当の期間を定めて、追認するかどうかを回答するよう催告することができます(民法第114条)。この催告権を行使するにあたって、相手方Cが代金を用意(履行の提供)しておく必要はありません。単に本人の意思を問い正す権利であるため、支払能力や準備の有無は要件とされていません。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。本件のBは「賃料の徴収と小修繕」という基本代理権を有しており、その権限を越えて「売却」という行為を行っています。民法第110条(権限外の行為の表見代理)によれば、相手方CがBにその権限があると信ずべき正当な理由があるときは、その行為は本人に対して有効となります。この場合、Cは本人Aに対して所有権移転登記を請求することが可能になります。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。表見代理の要件を満たす場合であっても、相手方が表見代理を主張するかどうかは自由です。相手方Cは、あえて表見代理を主張して本人Aに履行を求める代わりに、無権代理人Bに対して「無権代理人の責任(民法第117条)」を追及し、損害賠償を請求することを選択できます(判例)。したがって、Aに登記請求をせず、Bに損害賠償を求めることができる場合があります。</p>
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