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権利関係

2000年度 宅建士試験 問3

Aが、Bに賃貸している建物の賃料債権の先取特権に関する次の記述のう ち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1Aは、賃貸した建物内にあるB所有の家具類だけでなく,Bが自己使用のた め建物内に持ち込んだB所有の時計や宝石類に対しても,先取特権を有する。
2Bが、建物をCに転貸したときには、Aは、Cが建物内に所有する動産に対 しても,先取特権を有する。
3Bがその建物内のB所有の動産をDに売却したときは、Aは、その代金債権 に対して、払渡し前に差押えをしないで、先取特権を行使することができる。
4AがBから敷金を預かっている場合には、Aは、賃料債権の額から敷金を差 し引いた残額の部分についてのみ先取特権を有する。

正解:3

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。民法第313条第2項により、建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に「備え付けた動産」について存在すると規定されています。この「備え付けた動産」には、家具だけでなく、賃借人が自己使用のために持ち込んだ時計や宝石類といった身の回り品も含まれると解されています。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。民法第314条前段により、賃借人が建物を転貸した場合には、賃貸人の先取特権は「転借人の動産にも及ぶ」と規定されています。したがって、Aは転借人Cが建物内に所有する動産に対しても先取特権を行使することができます。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。先取特権の目的物が売却された場合、その売却代金に対しても先取特権を行使(物上代位)することができますが、民法第304条第1項により、その代金が債務者に「払渡し又は引渡し前に、差押えをしなければならない」と定められています。したがって、差押えをせずに行使することはできません。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。民法第316条により、賃貸人が敷金を受け取っている場合には、「その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ」先取特権を有すると規定されています。つまり、賃料債権の額から敷金を差し引いた残額の部分についてのみ、先取特権を行使できることになります。</p>

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