2001年度 宅建士試験 問5
正解:1
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>この選択肢は誤りです。わが国の不動産登記には「公信力」が認められていません。そのため、たとえ登記名義を信じて取引をしたとしても、前主(B)が無権利者であれば、後主(C)は原則として所有権を取得できません。本肢では、Aが全くの無権利者であり、その登記を承継したBも無権利者となります。したがって、Cが善意でBから所有権移転登記を受けたとしても、真の所有者Dに対して所有権を対抗することはできません。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>この選択肢は正しいです。契約の解除(民法545条)によって生じる原状回復義務において、解除前に現れた第三者は、解除による影響を受けません(545条1項但書)。判例によれば、解除後の第三者についても、解除権者(A)と第三者(C)の関係は対抗関係(民法177条)となり、先に登記を備えた方が優先されます。本肢ではCが解除につき善意であり、かつAが登記を回復する前にBから登記を受けているため、Cは所有権をAに対抗できます。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>この選択肢は正しいです。判例によれば、契約が解除された後に当該不動産を買い受けた第三者(C)と、解除によって所有権を復帰させた元の所有者(A)との関係は、対抗関係(民法177条)として処理されます。つまり、先に登記を備えた方が優先されます。本肢では、CがAの登記回復前に売買を行い、かつ所有権移転登記を完了しているため、CはAに対して所有権を対抗することができます。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>この選択肢は正しいです。判例によれば、時効完成後に当該不動産を取得した第三者(C)と、時効取得者(E)との関係は、二重譲渡と同様の対抗関係(民法177条)として処理されます。この場合、善意・悪意を問わず、先に登記を備えた方が優先されます。本肢では、Eが時効による登記を具備する前に、CがBから不動産を購入して登記を完了しているため、CはEに対して所有権を対抗することができます。</p>
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