2002年度 宅建士試験 問4
正解:2
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>地役権は登記がなければ第三者に対抗できないのが原則(民法177条)ですが、判例(最判昭48.9.21)によれば、承役地(甲土地)の譲受人が、その土地が地役権の目的となっていることを客観的に認識しうる状態(通路としての継続的利用など)にあり、かつ、地役権の存在を知っていた(または知ることができた)場合には、譲受人は地役権の行使を承認すべき義務がある「対抗問題の第三者」に該当しないとされています。したがって、Cが客観的状況から地役権を知っていた本問の場合、登記がなくてもBはCに対して地役権を主張できるため、「常に否定することができる」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>民法281条1項により、地役権は要役地(乙土地)の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転します。これを「付従性」といいます。本問では地役権の付従性について別段の定めがないため、乙土地の所有権がBからDに移転すれば、通行地役権も当然にDに移転します。したがって、乙土地の所有権移転登記を経由したDは、地役権が自己に移転したことをAに対して主張することができ、本肢は正しいです。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>民法281条2項により、地役権は要役地から分離して譲り渡したり、他の権利の目的としたりすることはできません。地役権はあくまで要役地の便益のために存在し、要役地と運命を共にする権利であるため、本肢のようにBが通行地役権のみを単独で第三者に売却することは不可能です。したがって、本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>民法283条により、地役権は「継続かつ表現のもの」に限り、時効によって取得することができるとされています。契約で認められた場所以外であっても、通行地役権者が自ら通路を開設し、継続して利用しているなど「継続かつ表現」という客観的な要件を満たしていれば、時効取得することは可能です。したがって、「時効取得することはできない」とする本肢は誤りです。</p>
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