2003年度 宅建士試験 問5
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。抵当権者は、抵当不動産の賃料債権に物上代位権を行使できます。最高裁判例によれば、抵当権設定登記がなされた後に、賃貸人(抵当権設定者)が賃料債権を第三者に譲渡し、対抗要件を備えたとしても、抵当権者は、当該賃料債権を差し押さえて物上代位権を行使することができます。抵当権の登記により、第三者に対しても優先弁済権を主張できるためです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。最高裁判例によれば、抵当権設定登記がなされた後に、賃貸人の一般債権者が賃料債権を差し押さえた場合であっても、抵当権者は、自ら賃料債権を差し押さえることにより、物上代位権を優先して行使することができます。一般債権者の差し押さえが先行し、その命令が第三債務者(賃借人)に送達された後であっても、現実に弁済がなされる前であれば、抵当権者は差し押さえが可能です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。最高裁判例によれば、賃借人は、抵当権者が賃料債権を差し押さえた後は、賃貸人に対して有する反対債権(貸付金債権など)をもって、抵当権者に対抗(相殺)することはできません。これは、抵当権設定登記によって、賃料債権が将来抵当権の把握の対象となることが公示されているため、賃借人の相殺に対する期待よりも、抵当権者の優先弁済権の確保が優先されるからです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。最高裁判例によれば、賃貸借契約が終了し、建物を明け渡した場合、賃借人が預託していた敷金は、未払賃料債務等に当然に充当されます。抵当権者が賃料債権を差し押さえて物上代位権を行使していたとしても、敷金が充当される限度において、賃料債権は当然に消滅するため、抵当権者はその部分について物上代位権を行使することはできません。</p>
同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら
無料登録してすべての過去問を解く