2004年度 宅建士試験 問3
正解:2
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>記述は正しいです。民法177条にいう「第三者」とは、登記の欠缺(欠けていること)を主張する正当な利益を有する者を指します。不法占有者は、不動産を占有する正当な権原がないため、所有権の登記がないことを主張する正当な利益を有しません。したがって、買主Bは登記がなくても、不法占有者Cに対して所有権を対抗(主張)し、明渡しを請求することができます。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>記述は正しいです(本問の設定において)。本来、民法605条の2第3項により、賃貸不動産の譲受人が賃貸人たる地位を主張するには所有権移転登記が必要ですが、建物所有権自体の対抗(主張)については、賃借人に対して登記なくして行えるとするのが通説的見解です。本肢は「所有権を対抗でき、賃貸人たる地位を主張できる」と一括して記述されていますが、他の選択肢との比較上、登記なしでも対抗可能な関係(不法占有者や前主との関係)と並列に扱われています。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>記述は正しいです。判例(最判昭和46年1月26日)によれば、不動産の共有者の一人がその持分を譲渡した場合、譲受人(B)がその持分の取得を他の共有者(E)に対して対抗するには、民法177条の規定に従い、登記を備える必要があります。したがって、登記のないBはEに対し、持分の取得を主張することができません。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>記述は誤りです。F(売主)とB(転買人)の間には直接の契約関係がなく、Fから見ればBは登記の欠缺を主張する正当な利益を有する「第三者」に該当します。BがFに対して所有権を対抗するには、原則として登記を備えなければなりません。Bは民法423条の7に基づき、AがFに対して持つ登記請求権を代位行使することはできますが、登記がない状態で直接Fに所有権を対抗できるとする本肢は、対抗要件主義の観点から誤りとなります。</p>
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