2004年度 宅建士試験 問4
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>不正解:弁済をするについて正当な利益を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができません(民法474条2項)。本肢のCは「利害関係を有しない」ため、Bの意思に反して代金を支払うことは不可能です。また、履行期限(10月31日)を経過して履行遅滞になったとしても、この原則は変わりません。(※改正民法下でも、債務者の意思に反する場合、債権者が拒絶できる点は共通です)</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>不正解:手付による解除(解約手付)ができるのは、「その相手方が契約の履行に着手するまで」です(民法557条1項)。本肢では、解除しようとする側であるA(売主)が着手していても、相手方であるB(買主)が履行に着手していなければ、Aは手付の倍額を現実に提供することで契約を解除することができます。したがって、「解除できなくなる」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>正解の選択肢:当事者は債務不履行について損害賠償の額を予定することができます。この予定がある場合、裁判所はその額を増減することができず、債権者は実際の損害額が予定額を超えていても、予定された金額(本肢では200万円)を超えて請求することはできません(民法420条1項)。なお、本件は業者間取引であるため、宅建業法上の損害賠償額の制限(代金の10分の2以内)などの「8種制限」は適用されませんが、民法の規定によりこの結論となります。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>不正解:債務の履行(代金の支払い)は、原則として「現実に提供」する必要がありますが、債権者があらかじめ受領を拒絶している場合には、「履行の準備をしたことを通知して、受領を催告(口頭の提供)」すれば、履行遅滞の責任を免れます(民法493条但書)。さらに、債権者が受領を拒絶する意思が極めて強固な場合には、口頭の提供すら不要であるというのが判例の立場です。したがって、「現実に提供しなければならない」とする本肢は誤りです。</p>
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