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権利関係

2006年度 宅建士試験 問6

AがBに対して建物の建築工事を代金3,000万円で注文し、Bがこれを 完成させた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正し いものはどれか。
1請負契約の目的物たる建物に瑕疵がある場合、瑕疵の修補が可能であれば、Aは Bに対して損害賠償請求を行う前に、瑕疵の修補を請求しなければならない。
2請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得な い場合には、Aは当該建物の建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求すること ができる。
3請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を 超える場合には、Aは原則として請負契約を解除することができる。
4請負契約の目的物たる建物の瑕疵について、Bが瑕疵担保責任を負わない旨の特 約をした場合には、Aは当該建物の瑕疵についてBの責任を一切追及することがで きなくなる。

正解:2

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>選択肢1は誤りです。請負契約において目的物に契約不適合(瑕疵)がある場合、注文者は「履行の追完(修補)請求」と「損害賠償請求」のいずれかを選択、あるいは両方を同時に行うことができます(民法559条、562条1項、564条)。法律上、損害賠償請求を行う前に必ず修補請求をしなければならないという優先順位は定められていません。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>選択肢2は正しいです。最高裁判所の判例(最判平14.9.24)によれば、建物に重大な瑕疵があり、建替えざるを得ない場合には、注文者は請負人に対し、建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができるとされています。これは、修補が不可能または著しく困難で、建物としての価値がないに等しい場合には、建替え費用が損害として認められるべきだという考えに基づいています。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>選択肢3は誤りです。民法改正により、完成した建物であっても契約不適合を理由とした解除は可能になりましたが、解除が認められるのは「債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微でないとき」です(民法541条但書)。「瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える」こと自体が解除の原則的な要件ではなく、あくまで不適合の程度が契約の目的を達することができないほど重大であるかどうかが判断基準となります。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>選択肢4は誤りです。請負人が「瑕疵担保責任(契約不適合責任)を負わない旨の特約」をした場合であっても、請負人が「知りながら告げなかった事実」については、その責任を免れることができません(民法559条、572条準用)。したがって、特約によって「一切の責任を追及することができなくなる」わけではありません。</p>

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