2007年度 宅建士試験 問2
正解:1
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正解です。民法第104条(および第644条の2第1項)によれば、委任による代理人(任意代理人)は、「本人の許諾を得たとき」または「やむを得ない事由があるとき」でなければ、復代理人を選任することができません。本肢は「やむを得ない事由があるときは、Aの許諾を得なくとも」選任できるとしているため、規定通り正しい記述となります。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤りです。改正後の民法において、任意代理人が本人の許諾を得て復代理人を選任した場合の責任を限定する規定(旧105条1項)は削除されました。現在は、代理人が復代理人を選任・監督するにあたって、受任者としての「善管注意義務(民法第644条)」を負うことになります。したがって、選任に関して代理人Bに過失があった場合には、本人Aに対して債務不履行責任(責任を負う)を免れません。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤りです。改正後の民法では、本人の指名に基づいて復代理人を選任した場合の責任を限定する規定(旧105条2項)も削除されました。現在のルールでは、本人の指示(指名)に従って選任した以上、代理人がその者の不適任・不誠実さを知りながら本人に告げなかった場合などを除き、原則として選任に関する責任は負いません。本肢のように「不誠実さを見抜けなかったことに過失があった」という程度の理由で、本人が自ら指名した人物について代理人に責任を負わせるのは不適当です。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>誤りです。民法第106条第2項により、復代理人は本人に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負います。しかし、復代理人が選任されたからといって、もともとの代理人の代理権が消滅するわけではありません。代理人と復代理人の代理権は併存することになります。</p>
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