2008年度 宅建士試験 問4
正解:4
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>不正解。抵当権者は、抵当不動産の賃料債権に対して物上代位権を行使して差し押さえることができます(民法第304条、第372条)。しかし、抵当権者は抵当権という「担保」を持っているだけで、賃貸借契約の当事者ではありません。そのため、賃貸人に代わってAC間の建物賃貸借契約を解除することはできません(判例)。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>不正解。抵当権者に対抗できない賃貸借(本問のように抵当権設定後の賃貸借)を保護していた「短期賃貸借制度」は、平成15年の改正により廃止されました。現在は、競売の買受人(D)に対し、買受け時から6ヶ月間に限り引渡しを猶予される制度(民法第395条)があるのみで、賃借権そのものをDに主張(対抗)することはできません。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>不正解。抵当権の順位は原則として登記の前後によりますが、先順位抵当権者Bは、後順位抵当権者Eのために「抵当権の順位の譲渡」や「順位の放棄」をすることが可能です(民法第374条)。したがって、EがBに優先して債権回収を図る「方法はない」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正解。建物の賃貸借は、登記がなくても建物の引渡し(居住)があれば、その後の所有者に対して賃借権を主張できます(借地借家法第31条第1項)。本肢のように「任意売却」によってFが所有者となった場合、Fは抵当権を実行した買受人ではなく、単なる特定承継人(新しいオーナー)です。この場合、賃貸人の地位は当然にFに承継されるため、CはFに対して賃借権を主張することができます。</p>
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