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宅建業法

2008年度 宅建士試験 問40

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売 買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において 「法」という。)及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。
1Bが契約の履行に着手するまでにAが売買契約の解除をするには、手付の3倍に当たる額 をBに償還しなければならないとの特約を定めることができる。
2Aの違約によりBが受け取る違約金を売買代金の額の10分の3とするとの特約を定める ことができる。
3Bから法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフによる売買契約の解除が あった場合でも、Aが契約の履行に着手していれば、AはBに対して、それに伴う損害賠償 を請求することができる。
4Aは、瑕疵担保責任を負うべき期間として、引渡しの日から2年で、かつ、Bが瑕疵を発 見した時から30日以内とする特約を定めることができる。

正解:1

法改正ポイント — 答えが「変わった」重要問題

出題当時(2008年)

肢1 が正解 ✓

現在(本試験の法令)

肢1(結論は同じ)

2020-04-01 民法改正(債権法改正):瑕疵担保責任→契約不適合責任

何が変わった:2020年4月1日施行の民法改正により、売主の「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に整理された。宅地建物取引業法40条の特約制限(引渡しの日から2年以上とする特約を除き、民法の規定より買主に不利な特約は無効)という構造自体は維持されている。

この問題への影響:正解は肢1(a)のまま不変。肢4(d)が誤りである根拠(「発見した時から30日以内」という制限は、民法の原則(現行法では契約不適合を知った時から1年以内)より買主に不利な特約であり無効、よって宅建業法40条違反)という構造は現行法でも同じ。「瑕疵担保責任」は現行「契約不適合責任」と読み替える。

💡 法改正は本試験の頻出得点源です。「昔と今の違い」を押さえると差がつきます。

解説

正しい。宅建業法39条3項では、手付解除について買主に不利な特約は無効と定めています。民法557条1項では、売主が手付解除をするには「倍額(2倍)を償還」すればよいとされていますが、本肢の「3倍を償還する」という特約は、民法の規定よりも買主に有利(もらえる額が多い)であるため有効です。したがって、このような特約を定めることができます。

誤り。宅建業法38条1項により、損害賠償の予定額と違約金の合計額は代金の額の10分の2(20%)を超えてはなりません。これを超える特約を定めた場合、20%を超える部分が無効となります。本肢の「10分の3(30%)」という特約は、この制限に違反しているため定めることができません。

誤り。宅建業法37条の2第3項に基づき、クーリング・オフによる売買契約の解除があった場合、宅地建物取引業者はその解除に伴う損害賠償や違約金の支払を請求することができません。たとえ売主Aが契約の履行に着手していたとしても、Bに対して損害賠償を請求することは不可能です。

誤り。宅建業法40条1項および2項により、瑕疵担保責任(契約不適合責任)の期間に関する特約は、「引渡しの日から2年以上」とする場合を除き、民法(通知期間は発見から1年)よりも買主に不利な特約は無効となります。本肢の「発見した時から30日以内」という制限は、民法の「1年以内」よりも期間が短く買主に不利であるため、この特約は無効です。

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