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権利関係

2010年度 宅建士試験 問10

遺言いごんに関かんする次つぎの記述きじゅつのうち、民法みんぽうの規定きていによれば、正ただしいものはどれか。
1自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。
2疾病によって死亡の危急に迫った者が遺言する場合には、代理人が2名以上の証人と一緒に公証人役場に行けば、公正証書遺言を有効に作成することができる。
3未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。
4夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。

正解:3

法改正ポイント — 答えが「変わった」重要問題

出題当時(2010年)

肢3 が正解 ✓

現在(本試験の法令)

肢3(結論は同じ)

2019-01-13 民法(相続法)改正:自筆証書遺言の方式緩和

何が変わった:2019年1月13日施行の民法改正(968条2項新設)により、自筆証書遺言に添付する「財産目録」については自書が不要となり、パソコンでの作成や通帳のコピー等の添付でも可能になった(ただし各頁への署名押印は必要)。ただし遺言書の本文(誰に何を遺すかという内容そのもの)は現行法でも全文自書が必要である。

この問題への影響:正解は肢3(c)のまま不変。肢1(a)は遺言の「内容」全体をワープロ等で印字したケースを問うており、これは本文に該当するため現行法でも全文自書が必須であり、依然として誤り。財産目録に限った自書不要の例外は本肢の判断に影響しない。

💡 法改正は本試験の頻出得点源です。「昔と今の違い」を押さえると差がつきます。

解説

不正解。自筆証書遺言は、遺言者が「その全文、日付及び氏名を自書」し、これに印を押さなければなりません(民法968条1項)。2019年の法改正により、財産目録については自書が不要となりましたが、遺言の本文(内容)については依然として自書が必要であるため、内容をワープロ等で印字したものは無効となります。

不正解。公正証書によって遺言をするには、遺言者が遺言の趣旨を公証人に「口授(口頭で伝えること)」しなければなりません(民法969条1項2号)。代理人が公証役場に行って作成することは認められていません。また、死亡の危急に迫った者が行う遺言(危急時遺言)は、証人3人以上の立会いをもって行う特別の方式であり、この場合も遺言者本人が口授する必要があります(民法976条1項)。

正解。民法961条において「十五歳に達した者は、遺言をすることができる」と規定されています。遺言は本人の最終意思を尊重する身分上の行為であるため、未成年者であっても15歳以上であれば、法定代理人の同意を得ることなく単独で有効に遺言をすることが可能です。

不正解。民法975条により「遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない」と定められています(共同遺言の禁止)。たとえ夫婦や血縁関係がある者同士であっても、各自が独立した証書で作成しなければならず、同一の証書による遺言は無効となります。

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