宅建合格ナビ2026
権利関係

2010年度 宅建士試験 問4

AがBから甲土地こうとち購入こうにゅうしたところ、甲土地こうとち所有者しょゆうしゃのるCがAにたいして連絡れんらくしてきた。この場合ばあいにおけるつぎ記述きじゅつのうち、民法みんぽう規定きていおよ判例はんれいによれば、ただしいものはどれか。
1CもBから甲土地を購入しており、その売買契約書の日付とBA間の売買契約書の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻が早い方が所有権を主張することができる。
2甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約締結の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
3Cが時効により甲土地の所有権を取得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときには、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
4Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することができない。

正解:3

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>不正解です。民法第177条により、不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記をしなければ第三者に対抗することができません。二重譲渡(二重売買)の場合、買主間の優劣は売買契約の締結順や時刻ではなく、先に登記を備えた方が所有権を主張できるとするのが判例の原則です。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>不正解です。強迫による意思表示の取消し(民法第96条1項)は、取消し前の第三者に対しては善意・悪意を問わず対抗できますが、取消し後の第三者との関係では、復帰的物権変動として登記の前後で優劣が決まります(判例)。そのため、「契約締結の時期にかかわらず、登記がなくても対抗できる」とする本肢は誤りです。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>正解です。不動産の取得時効の進行中に、その不動産が第三者に譲渡され登記がなされた場合、時効完成者はその第三者に対して、時効完成後に登記がなくても所有権を主張(対抗)することができます(判例)。これは、時効完成時の所有者(譲受人A)は時効取得者(C)にとって当事者(物権変動の直接の相手方)と同様の関係にあり、第177条の「第三者」に該当しないためです。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>不正解です。相手方と通じてした虚偽の意思表示(通謀虚偽表示)は無効ですが、この無効は「善意の第三者」に対抗することができません(民法第94条1項・2項)。本肢の状況は通謀虚偽表示にあたり、Aが善意であれば、CはCB間の契約が無効(存在しない)であることを理由にAに所有権を主張することはできず、逆にAは所有権を主張することが可能です。</p>

同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら

無料登録してすべての過去問を解く
2010年度 宅建士試験 問4|権利関係|宅建合格ナビ2026