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権利関係

2011年度 宅建士試験 問1

AがBに対して1,000万円の代金債権を有しており、Aがこの代金債権をCに譲渡した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1AB間の代金債権には譲渡禁止特約があり、Cがその特約の存在を知らないことにつき重大な過失がある場合には、Cはこの代金債権を取得することはできない。
2AがBに対して債権譲渡の通知をすれば、その譲渡通知が確定日付によるものでなくても、CはBに対して自らに弁済するように主張することができる。
3BがAに対して期限が到来した1,000万円の貸金債権を有していても、AがBに対して確定日付のある譲渡通知をした場合には、BはCに譲渡された代金債権の請求に対して貸金債権による相殺を主張することができない。
4AがBに対する代金債権をDに対しても譲渡し、Cに対する債権譲渡もDに対する債権譲渡も確定日付のある証書でBに通知した場合には、CとDの優劣は、確定日付の先後ではな く、確定日付のある通知がBに到着した日時の先後で決まる。

正解:4

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。民法466条2項により、譲渡制限の意思表示(譲渡禁止特約)があっても債権譲渡の効力は妨げられないため、譲渡自体は有効です。しかし、同条3項により、譲受人が特約の存在を知り(悪意)、または重大な過失によって知らなかった場合、債務者は譲受人への履行を拒むことができます。本肢は、重過失のあるCに対し、債務者Bが履行を拒絶できる(=Cが実質的に債権を取得・行使できない)ことを述べており、妥当な記述です。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。債権譲渡を債務者(B)に対抗(主張)するための要件は、譲渡人(A)から債務者への通知、または債務者の承諾です(民法467条1項)。この債務者自身に対する通知には「確定日付」は不要です。確定日付が必要となるのは、二重譲受人などの「債務者以外の第三者」に対抗する場合(同条2項)に限られます。したがって、確定日付がなくてもCはBに対し、自らに弁済するよう主張できます。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。債務者は、対抗要件具備時(通知が債務者に届いた時など)より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって、譲受人に対抗することができます(民法469条1項)。本肢では、債務者BはAからの通知が届く前(対抗要件具備前)に、既に期限の到来した1,000万円の貸金債権を取得しているため、譲受人Cからの請求に対してこの貸金債権による相殺を主張することができます。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。債権が二重に譲渡され、いずれの譲渡についても確定日付のある証書で通知された場合、譲受人相互間(CとD)の優劣は、確定日付の先後ではなく、「確定日付のある通知が債務者に到達した日時の先後」によって決まります(判例)。したがって、通知が先にBに到着した方の譲受人が優先されます。</p>

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