2012年度 宅建士試験 問1
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>民法第94条第2項にいう「第三者」とは、虚偽表示の当事者およびその包括承継人以外の者で、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った者を指します。不動産の仮装譲受人の債権者が、その不動産を差し押さえた場合、その債権者(C)は虚偽表示の目的物である不動産に対して直接的な法律上の利害関係を有するに至ったといえるため、善意であれば「第三者」に該当します(最判昭23.6.23)。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>仮装された抵当権の設定を受けた者(B)から、さらにその抵当権を目的として転抵当権の設定を受けた者(C)は、虚偽表示によって作り出された外形(仮装された抵当権)に基づき、新たに独立した法律上の利害関係を有するに至った者に該当します。したがって、Cは「第三者」に該当します(最判昭35.7.27参照)。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>虚偽表示の相手方(B)が所有権を有していると信じて金銭を貸し付けただけの一般債権者(C)は、その不動産自体に対して差押えや抵当権設定などの具体的な権利を取得したわけではありません。単に債務者の財産状態を信頼して取引をしたに過ぎない者は、虚偽表示の目的物について「直接の法律上の利害関係」を有するとは言えず、「第三者」には該当しません(最判昭33.7.24)。したがって、本選択肢が正解です。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>AとBが通謀して金銭消費貸借契約を仮装した場合において、その仮装によって生じた債権を譲り受けた者(C)は、虚偽表示によって作り出された権利自体を取引の対象とした者であり、新たに独立した法律上の利害関係を有するに至ったといえます。したがって、この債権譲受人Cは「第三者」に該当します(最判昭32.11.14)。</p>
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