宅建合格ナビ2026
権利関係

2013年度 宅建士試験 問1

つぎ記述きじゅつのうち、民法みんぽう条文じょうぶん規定きていされているものはどれか。
1意思表示に法律行為の要素の錯誤があった場合は、表意者は、その意思表示を取り消すことができる旨
2贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかった場合は、その物又は権利の瑕疵又は不存在の責任を負う旨
3売買契約の目的物に隠れた瑕疵がある場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる旨
4多数の相手方との契約の締結を予定してあらかじめ準備される契約条項の総体であって、それらの契約の内容を画一的に定めることを目的とするものを約款と定義する旨

正解:2

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>正解。民法第95条第1項において、「意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる」と規定されています。改正前の民法では錯誤は「無効」とされていましたが、現行法では「取り消すことができる」旨が明文化されています。なお、選択肢にある「要素の錯誤」という表現は、条文上では「重要なものであるとき」と整理されていますが、判例・学説上の概念として条文の趣旨を正しく反映しています。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。本肢の内容は、2020年の民法改正前の旧第551条1項の規定(贈与者の瑕疵担保責任の特則)に近いものですが、現行の民法第551条からはこの文言は削除されました。現行法では、贈与者は原則として「特定した時の状態で引き渡すことを約したものと推定(1項)」され、担保責任については「負担付贈与(2項)」の場合を除き、売主のような重い責任を負わない仕組みになっており、本肢のような具体的な条文規定は存在しません。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。現行の民法では「隠れた瑕疵」という用語は廃止され、「種類、品質又は数量に関して契約の内容と適合しない(契約不適合)」という表現に改められました。また、旧民法における瑕疵担保責任の規定(旧570条等)においても、目的物の瑕疵(品質の不適合)を理由とした代金減額請求権は認められておらず、改正後の現行法(第563条)で初めて認められた権利です。したがって、「隠れた瑕疵がある場合に代金減額請求ができる」という形式の条文規定は存在しません。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>誤り。民法第548条の2第1項において定義されているのは「定型約款(ていけいやっかん)」です。そこでは「定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体」と定義されています。本肢のように、単に「約款」という用語で定義したり、その目的を「画一的に定めることを目的とするもの」と定義したりする規定は民法には存在しません。</p>

同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら

無料登録してすべての過去問を解く