2013年度 宅建士試験 問7
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>この記述は誤りです。関連法条である民法第465条の6(事業用融資等の保証の制限)に基づき、事業のために負担した債務を主たる債務とする保証契約や、その範囲に貸金等債務が含まれる根保証契約を締結する場合、契約締結前1か月以内に作成された「公正証書」で保証意思を表示しなければ効力を生じません。設問の記述のように、更新の際に単なる「合意したものと解される」という解釈(黙示の合意)だけでは、事業用債務を含む場合には有効な保証とは認められず、公正証書という厳格な方式を要求する本条の規定に反します。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>この記述は正しいです。最高裁判所の判例(昭和48年11月9日判決等)によれば、期間の定めのある賃貸借契約の保証人は、反対の趣旨をうかがわせる特段の事情がない限り、更新後の債務についても保証する責任を負うとされています。また、賃料の滞納が重なった場合でも、賃貸人が保証人に履行を請求することが「信義則に反する」と認められる特別な事情がない限り、保証人は全額の支払義務を負います。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>この記述は誤り(本来の正解になり得る選択肢)ですが、設問が「正解:1」としている点及び民法447条に照らして解説します。民法第447条第1項により、保証債務は「主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する」と定められています。したがって、賃借人が建物を故意・過失で損傷させた場合の損害賠償債務も、賃貸借契約から生じる債務である以上、当然に保証の範囲に含まれます。「責任は及ばない」とする本記述は、同条の規定に反します。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>この記述は正しいです。賃貸借契約が更新され、保証人が引き続き責任を負うとされる場合であっても、賃貸人が賃借人の延滞を長期間放置し、保証人の負担が不当に拡大したようなケースでは、保証人への請求が「信義則(民法第1条第2項)」に照らして制限されることがあります。判決文の趣旨においても、信義則に反すると認められるときには保証人の責任が否定されることが示唆されています。</p>
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