2014年度 宅建士試験 問12
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正解(誤っている記述):借地借家法第38条第1項によれば、定期建物賃貸借の「更新がない旨の特約」を有効にするためには書面による契約が必要ですが、契約の締結自体に書面を必須とする成立要件ではありません。書面がない場合は普通借家契約として成立します。また、令和4年の法改正(第38条第2項)により、書面に代えて「電磁的記録(電子データ)」による締結も認められるようになったため、書面のみに限定する本記述は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>不正解(正しい記述):普通建物賃貸借においては、期間を1年未満とした場合は「期間の定めがない賃貸借」とみなされます(借地借家法第29条第1項)。しかし、定期建物賃貸借においては同条の規定が適用されないため(第38条第1項後段)、期間を1年未満(例:半年など)と定めても、期間の定めがない契約とはみなされず、その期間通りの定期借家契約として有効に成立します。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>不正解(正しい記述):借地借家法第38条第3項は、賃貸人に対し「契約の更新がなく期間満了により終了する旨を記載した書面」の交付と説明を求めています。最高裁判例(最判平24.9.13)では、この事前説明書面は契約書とは「別個の独立した書面」である必要があるとされていますが、条文の規定上は交付義務が定められており、消去法および他の選択肢との比較において、本肢は基本的な説明義務の充足を指す正しい記述として扱われます。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>不正解(正しい記述):賃貸人が定期建物賃貸借の契約を締結しようとする際、事前に「更新がなく期間満了により終了する旨」を記載した書面を交付して説明しなかった場合、その特約(更新がない旨の定め)は無効となります(借地借家法第38条第3項)。この場合、契約自体が失効するわけではなく、更新の定めがある「普通建物賃貸借契約」として存続することになります。</p>
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