2016年度 宅建士試験 問33
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>記述アは誤りです。宅地建物取引業法第46条および報酬額の制限に関する告示(昭和45年建設省告示第1552号)は、媒介報酬の限度額を定めており、これを超える報酬を受け取ることを禁止しています。売主があらかじめ受取額を定め、実際の売却額との差額を業者が受け取る「差額報酬」は、形式上は報酬ではないように見えても、実質的には媒介に対する対価であり、この報酬限度額の規制対象となります。したがって、報酬限度額の適用を受けないとする記述は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>記述イは誤りです。宅地建物取引業法第46条第2項および報酬額の制限に関する告示によれば、媒介報酬の限度額の他に別途請求できる広告料は、依頼者の「特別の依頼」によって行った広告の実費に限られます。「依頼者の依頼によらない通常の広告」の料金は、媒介報酬の限度額に含まれると解釈されるため、別途報酬に合算して受け取ることはできません。広告料が別途請求できるのは「依頼者の特別の依頼」によるもののみであるという区別が重要です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>記述ウは誤りです。居住用建物の貸借の媒介報酬は、原則として借賃の1月分の0.54倍(消費税込み0.55倍)以内であり、依頼者の承諾がある場合に限り、合計で1.08倍(1.1倍)以内を両方から受け取ることができます。しかし、権利金の授受がある場合に、その権利金の額を売買に係る代金の額とみなして報酬を算定できるのは、事業用建物の貸借の媒介の場合に限られます(報酬額の制限に関する告示第4条第2項)。居住用建物の貸借では、このような特例は適用されません。貸借の媒介報酬に関する特例は、居住用建物と事業用建物で適用が異なる点が頻出かつ間違いやすいポイントです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>本問題の記述ア、イ、ウはすべて宅地建物取引業法の規定に照らして誤りです。したがって、誤っている記述の数は「三つ」となり、選択肢3が正解となります。各記述の正誤を正確に判断し、最終的な誤りの数を正しく数え上げることが、この種の問題で求められる重要な能力です。</p>
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