2016年度 宅建士試験 問5
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。譲渡禁止特約付き債権の譲受人が悪意であっても、その転得者が善意無過失であれば、債務者は転得者に対して特約の存在を対抗できません(判例)。本件では転得者Dが善意無過失であるため、BはDに特約を対抗できず、Dは有効に債権を取得します。受験生は、悪意の譲受人からの転得者の保護に関する判例の知識が問われている点に注意が必要です。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>誤り。債権譲渡の通知は債務者に到達して初めて効力を生じますが、債務者が「異議をとどめない承諾」をした場合、通知の到達の有無にかかわらず、債務者は譲渡人に対抗できた事由をもって譲受人に対抗できません(民法468条1項)。したがって、BはCに対して弁済を拒否することはできません。通知の到達と承諾の効力の違い、特に異議をとどめない承諾の「抗弁の切断」効果を理解しているかがポイントです。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。将来発生する債権であっても、その発生原因となる取引の種類、金額、期間などによって債権が特定されていれば、特段の事情がない限り、債権譲渡は有効であるとされています(判例)。本件では債権が特定されているため、AからCへの債権譲渡は有効です。将来債権の譲渡の有効性に関する判例の知識が問われています。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>誤り。債務者は、債権譲渡の通知を受けるまでに異議をとどめない承諾をしていない場合、通知到達時までに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗できます(民法469条)。Bは通知到達時までにAに対する貸金債権を有しており相殺適状にあったため、通知後に相殺の意思表示をしてもCに対抗できます(判例)。債権譲渡における相殺の対抗要件と、異議をとどめない承諾がない場合の判例の扱いを正確に理解することが重要です。</p>
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