2017年度 宅建士試験 問1
正解:3
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。判例(最判昭42.3.2)によれば、売買契約を締結する権限を与えられた代理人は、特段の事情がない限り、その契約に基づく相手方の解除(取消し)の意思表示を受領する権限も有するとされています(受領代理権)。契約を締結する権限には、その契約の円満な履行に関連する行為も含まれるという考え方に基づいています。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。民法第104条によれば、委任による代理人(任意代理人)は、「本人の許諾を得たとき」または「やむを得ない事由があるとき」でなければ、復代理人を選任することができません。裏を返せば、これらの事由がある場合には、復代理人を選任することが可能です。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>誤り。判例(最判昭51.12.22)によれば、復代理人が委任事務を処理するに当たって受領した金銭を代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務のみならず、本人に対する受領物引渡義務も消滅します。本選択肢の「本人に対する受領物引渡義務は消滅しない」とする部分は、判例の趣旨に反するため誤りです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。判例(最判昭44.11.27)は、民法第761条(日常の家事に関する債務の連帯責任)の規定を根拠として、夫婦は互いに「日常の家事」に関する事項について、他の一方を代理して法律行為をする権限(日常家事代理権)を有すると解しています。したがって、個別の代理権授与がなくとも、日常家事の範囲内であれば有効に代理行為ができます。</p>
同じ論点をもっと解く・AIチューターの解説を見るなら
無料登録してすべての過去問を解く