2018年度 宅建士試験 問6
正解:1
解説
<p><strong>選択肢1:</strong>誤り。法定地上権が成立するための要件である「土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属すること(民法388条)」の判定について、判例(最判昭48.9.18)によれば、抵当権設定時に土地と建物が実質的に同一人に帰属していれば足り、建物の所有権移転登記を了している必要はありません。本問では、AがBから乙建物を買い取った時点で所有権はAに移転しているため、登記がB名義のままでも法定地上権は成立します。したがって、「成立しない」とする本肢は誤りです。</p>
<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。法定地上権が成立するためには、抵当権設定当時に土地の上に建物が存在している必要があります。本肢のように、更地に抵当権を設定した後に建物が建築された場合、抵当権者は更地としての高い担保価値を期待して融資を行っているため、後から建築された建物のために法定地上権を認めると抵当権者の利益を不当に害することになります。よって、法定地上権は成立しません。</p>
<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。土地と建物の双方に共同抵当権が設定された後、建物が取り壊されて新築された場合、判例(最判平9.2.14)によれば、新築建物について改めて抵当権が設定されるなどの特段の事情がない限り、法定地上権は成立しません。これは、共同抵当権者が土地と建物の両方の交換価値を担保として確保していた期待を保護するためです。したがって、丙建物のために法定地上権は成立しないとする本肢は正しいです。</p>
<p><strong>選択肢4:</strong>正しい。法定地上権の成否は「抵当権設定当時」の状態で決まります。抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者(A)に属していたのであれば、その後に建物が第三者(D)に譲渡され、競売時に土地と建物の所有者が異なっていたとしても、法定地上権は成立します。したがって、本肢の記述は正しいです。</p>
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