2020年度(10月試験) 宅建士試験 問49
正解:4
解説
1 都市部では、急速な市街化・宅地化によって、地面がアスファルトやコンクリートで覆われる面積が増加し、田畑や森林などの保水・遊水機能を持つ土地が減少します。その結果、降った雨水が地面に浸透しにくくなり、短時間に大量に下水道や河川に流れ込むようになります(流出量の増大と流達時間の短縮)。これが、都市部の中小河川において、従来よりも少ない降雨量で急激に水位が上昇し、氾濫を引き起こす一因となっています。したがって、本記述は正しいです。
2 中小河川の周辺地域で宅地を選定する際には、その土地自体の安全性だけでなく、周辺の地形や河川の状況、堤防や遊水地などの防災施設の整備状況にも十分に注意を払うことが重要です。例えば、河川からの距離や土地の標高、過去の浸水履歴、ハザードマップなどを確認し、総合的に判断する必要があります。したがって、本記述は正しいです。
3 地盤の液状化リスクを評価する際には、現在の土地の地盤条件(地質、地下水位など)を調査することが基本ですが、それに加えて、過去の土地利用状況や地形を把握することも非常に重要です。特に、旧河道、池沼、湿地、海岸などを埋め立てて造成された土地は液状化のリスクが高いため、古地図や古い航空写真などを参照して、対象地が過去にどのような地形であったかを確認することが有効な手段となります。したがって、本記述は正しいです。
4 宅地選定にあたり、地形や地質的な条件について調査することは当然必要ですが、それだけでは把握しきれない情報もあります。特に、その地域に長く住んでいる周辺住民は、過去の災害(浸水、崖崩れなど)の経験や、普段の土地の状況(水はけ、地盤沈下の有無など)について詳しい情報を持っている場合があります。これらの生きた情報は、宅地の安全性を判断する上で非常に有用であるため、可能であれば周辺住民からの聞き取りを行うことも重要です。したがって、「周辺住民の意見は聴かなくてよい」とする本記述は誤りです。
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