2021年度(10月試験) 宅建士試験 問7
正解:3
解説
1 売買契約において、引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき(契約不適合)は、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる(民法562条1項本文)。本問では、甲自動車のエンジンに欠陥があることは「品質」に関する契約不適合に該当するため、買主Bは売主Aに対して、目的物の修補として甲自動車の修理を請求することができる。したがって、記述は正しい。
2 引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合、買主は、原則として相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる(民法563条1項)。ただし、履行の追完が不能であるとき(本問の修理不能な損傷の場合など)は、買主は催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる(同条2項1号)。したがって、BはAに対して売買代金の減額を請求することができるため、記述は正しい。
3 契約不適合責任の一環として、買主は契約の解除をすることもできる(民法564条において債務不履行解除の規定(541条、542条)を準用)。原則として、買主は相当の期間を定めて履行の追完(修理など)を催告し、その期間内に追完がない場合に契約を解除できる(民法541条本文)。ただし、履行の追完が不能であるとき(修理不能な損傷の場合など)は、催告することなく直ちに契約を解除できる(民法542条1項1号)。本問では「修理が可能か否かにかかわらず」「修理を請求することなく」解除できるとしている。修理が可能であれば原則として催告が必要となるため、この記述は誤りである。
4 売買の目的について権利を主張する者があることその他の事由により、買主がその買い受けた権利の全部若しくは一部を取得することができず、又は失うおそれがあるときは、買主は、その危険の程度に応じて、代金の全部又は一部の支払を拒むことができる。ただし、売主が相当の担保を供したときは、この限りでない(民法576条)。本問では、第三者Cが所有権を主張しており、Bが所有権を取得できないおそれがあるため、Aが相当の担保を供しない限り、BはAに対して売買代金の支払を拒絶することができる。したがって、記述は正しい。
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