2021年度(12月試験) 宅建士試験 問7
正解:4
解説
1 自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければなりません(民法968条1項)。ただし、この規定にかかわらず、自筆証書に相続財産の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については自書することを要しません。この場合、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければなりません(同条2項)。したがって、財産目録は自書でなくてもよく(パソコンで作成したものや預金通帳のコピーなども可)、遺言者が各ページに署名押印すれば有効とされます。本記述は正しいです。
2 公正証書遺言を作成するには、証人二人以上の立会いが必要です(民法969条1号)。そして、次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができません(民法974条)。
1. 未成年者
2. 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
3. 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
したがって、推定相続人は、未成年者であるか否かにかかわらず、公正証書遺言の証人となることはできません。本記述は正しいです。
3 疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をする場合には、普通方式の遺言(自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言)ができない場合に備えて、特別の方式が認められています。その一つとして、船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者は、証人二人以上の立会いをもって口頭で遺言をすることができます(民法979条1項)。これは「船舶遭難者遺言」または「難船危急時遺言」などと呼ばれるものです。したがって、本記述は正しいです。
4 受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも、遺贈の承認又は放棄をすることができます(民法986条1項)。遺贈義務者(相続人など)その他の利害関係人は、受遺者に対し、相当の期間を定めて、その期間内に遺贈の承認又は放棄をすべき旨の催告をすることができます。この場合において、受遺者がその期間内に遺贈義務者に対してその意思を表示しないときは、遺贈を「承認」したものとみなします(民法987条)。したがって、「遺贈を放棄したものとみなされる」という記述は誤りです。
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