宅建合格ナビ2026
法令上の制限

2024年度 宅建士試験 問16

都市計画法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、この問において条例による特別の定めはないものとし、「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
1市街化区域内において行う、医療法に規定する病院を建築するための 1,000 m2 の開発行為については、法第 29 条に基づく都道府県知事の許可を得る必要がある。
2市街化区域内において行う、開発行為を伴わない建築物の建築で、当該建築物の床面積が 1,000 m2 以上のものについては、法第 29 条に基づく都道府県知事の許可を得る必要がある。
3市街化調整区域内において行う、都市計画事業の施行のための開発行為については、法第 29 条に基づく都道府県知事の許可を得る必要がある。
4法第 29 条に基づく許可を受けた者は、当該許可に係る土地についての一定の事項を開発登録簿に登録しなければならない。

正解:1

法改正ポイント — 答えが「変わった」重要問題

出題当時(2024年)

肢1 が正解 ✓

現在(本試験の法令)

肢1(結論は同じ)

2018-04-01 都市計画法改正(2017年改正・2018年4月施行)

何が変わった:病院・学校・社会福祉施設など「公益上必要な建築物」は、旧法では開発許可不要の例外(29条1項3号)に含まれていた。2017年の法改正でこれらは例外から除外され、現在は規模要件を満たせば開発許可が必要になった。

この問題への影響:肢1が正解である理由がこの改正に直結する。改正前は「病院建築のための開発行為は許可不要」が正しかったが、改正後は「許可が必要」に逆転。正解番号(肢1)は不変だが、肢1を正しいと判断できるかどうかが改正の知識に依存する。受験生が旧法知識のまま「病院=公益施設=許可不要」と誤解するリスクが高い。

💡 法改正は本試験の頻出得点源です。「昔と今の違い」を押さえると差がつきます。

解説

正しい。市街化区域内において行う開発行為は、その規模が原則として1,000㎡以上(都道府県の条例で300㎡まで引き下げ可能)である場合、都道府県知事の許可を受けなければなりません(法29条1項1号)。また、病院、学校、社会福祉施設などの建築を目的とする開発行為は、かつては許可不要とされていましたが、法改正により現在は「公益上必要な建築物」としての許可不要の例外(法29条1項3号)からは除外されています。したがって、1,000㎡の病院建築のための開発行為は許可を受ける必要があります。

誤り。法29条が規定する「開発許可」の対象は、あくまで「開発行為(主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更)」です。本肢のように「開発行為を伴わない」建築物の建築であれば、たとえその床面積が1,000㎡以上であっても、法29条に基づく許可を得る必要はありません。

誤り。都市計画法29条1項4号により、「都市計画事業の施行として行う開発行為」については、区域の区分(市街化調整区域等)を問わず、都道府県知事の開発許可を受ける必要はありません。これは都市計画事業自体が公的な手続きを経て行われるものであり、重ねて許可を求める必要がないためです。

誤り。開発許可に関する事項を開発登録簿に登録し、これを保管・調製する義務を負うのは「都道府県知事(指定都市等の長)」です(法46条)。許可を受けた者に登録の義務があるわけではありません。また、開発登録簿は常に公衆の閲覧に供するようにしておかなければなりません(法47条)。

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