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権利関係

2024年度 宅建士試験 問2

委任契約・準委任契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1売主が、売買契約の付随義務として、買主に対して、マンション専有部分内の防火戸の操作方法につき説明義務を負う場合、業務において密接な関係にある売主から委託を受け、売主と一体となって当該マンションの販売に関する一切の事務を行っていた宅地建物取引業者も、買主に対して、防火戸の操作方法について説明する信義則上の義務を負うことがある。
2受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない。
3委任契約で本人が死亡しても代理権が消滅しない旨を合意して代理人に代理権を与えた場合、本人が死亡しても代理権は消滅しない。
4委任は、当事者の一方が仕事を完成することを相手方に約し、相手方がその仕事の結果に対しその報酬を支払うことを約さなければ、その効力を生じない。

正解:4

解説

<p><strong>選択肢1:</strong>正しい。判例(最判平7.12.15等)によれば、売主から委託を受け、売主と一体となって販売事務を行っている宅地建物取引業者は、売主が負うべき説明義務と同様に、信義則上、買主に対して防火戸の操作方法などの重要な事項について説明すべき義務を負う場合があるとされています。したがって、本肢の記述は正しいです。</p>

<p><strong>選択肢2:</strong>正しい。民法第644条の2第1項において、「受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない」と規定されています。これは委任が当事者間の個人的な信頼関係を基礎としているためです。</p>

<p><strong>選択肢3:</strong>正しい。民法第653条1号は、委任の終了事由として「委任者又は受任者の死亡」を定めていますが、この規定は任意規定であると解されています。したがって、当事者間で「本人が死亡しても代理権(委任契約)を消滅させない」旨の特約を合意した場合は、その合意が優先され、本人の死亡によっても代理権は消滅しません。</p>

<p><strong>選択肢4:</strong>誤り。本肢の「一方が仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約する」という記述は、請負契約(民法第632条)の定義です。委任契約は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって成立します(第643条)。また、委任は原則として無償であり、特約がなければ報酬を請求できない(第648条1項)ため、「報酬を支払うことを約さなければ効力を生じない」とする点は誤りです。</p>

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